孔子と絵馬師2005年12月26日 23:29

 男子の齢の重ね方を表した言葉は、古今東西いろいろ
とあるが、最も有名なものは孔子の言葉である。論語の
中に記された”子曰く”で始まるこの言葉である。

 ”われ十有五にして学を志す。三十にして立つ。四十に
して惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。
七十にして心の欲する所に従えども、矩を越えず。”

 一方、論語ほどは有名ではないが、絵馬師で”タンポポ
の本”や”観音さまの本”などの著作者でもある殿村進氏
が、女の理想の一生をこう表している。

 ”二十代は美しく、三十代は強く、四十代は賢く、五十
代は豊かに、六十代は健康に、七十代はしなやかに、
八十代はつややかに、九十代は愛らしく、そしていぶし
銀のように美しい百歳へ。”

 二十代の女性には、天が与えたまぶしい美しさがある。
しかしその後、強く・賢く・豊かに・健康に・しなやかに
つややかに生きないと、子ども返りした最初の美しさに
回帰できない。

 日本人の平均寿命は、男性が78歳、女性が85歳と
圧倒的に女性の方が長寿である。百歳以上の人も六千
人を超えているが、その八割以上が女性であるという。
ストレスが無いのか、それともその解消法がうまいのか
とにかく女性にはとても敵いそうもない。

 期せずして、この二つの言葉にも男女の寿命の違いが
歴然とあらわされているところが面白い。