「典故300則」その226 ― 2013年04月28日 06:37
今日は中国の基本的制度である“賄賂”の話。 中国三千年の歴史を経た今
でも飽くことなく貫かれている。 人民そのものは誰もみんなが“賄賂”を蔑んで
いるのだが・・・。
典故300則その226:銅臭 tong xiu
漢の灵帝の時代、朝廷は官職を売ることを告示した。 崔烈は官位も高く名声
もあったが、彼はまだ不満であったので五百万銭で司徒の官位を買った。 司徒
は三公の一つで、職位は皇帝に次ぐものであった。
ある日、崔烈は息子の崔钧に聞いた。“私は司徒だが見たところ何か言うこと
はないか?” 崔钧は言った。“父上が官職を買わない時、人々は皆父上を三公
にするべきだと考えていましたが、今父上は本当に三公になって(三公を買い取
り)、人々は却って失望してしまいました。”
崔烈が何故かと聞くと、崔钧が答えた。“世間の人は銭の臭いを嫌うのです。”
(銅臭:銅銭の臭い)崔烈はこれを聞くととても怒り、杖で崔钧を叩いた。
その後、人々は“銅臭”を、ただ利の為だけに謀をしたり金品財物をひけらかす
人間を風刺する言葉として用いるようになった。
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