「典故300則」その2122013年04月14日 10:41


 今日の言葉は“太上皇”、“太上”とは最上の意味である。秦王“政”が皇帝を

称した時、亡父の荘襄王を追尊して太上皇としたことに始まるという。

 典故300則その212:太上皇 tai shang huang

 劉邦が項羽を倒して皇帝になってから、しばしば父の刘太公を訪問した。 暫

くして、ある人が刘太公に言った。“皇帝はあなたの子だ、だが彼は人民の主で

ある。 あなたは父であるが、臣下でもある。主が臣下にこんなに長い間会いに

来ては、皇帝としての威厳が無くなってしまう。”

 何日か後、劉邦はまた父に会いに来た。刘太公は大臣が皇帝に接するように

恭しく門まで迎えに出て。劉邦は驚き、慌てて車から降りて父を支えた。間もなく

劉邦は刘太公を“太上皇”に封じた。

 “太上”は最高の身分の称号で、以来“太上皇”は子供に帝位を譲った上皇を

言う。今では“太上皇”は裏で実権を握る人物を喩える。