「典故300則」その2182013年04月20日 20:39


 木彫りの人形を“木偶:でく”と言う。 どうやら木偶人形の元祖は桃の木

にあるようだ。

 典故300則その218:桃偶 tao ou

 泥人形と木造人形の会話。木造人形が言う。“君は川岸の土を捏ねて造

られたに過ぎない、一雨来れば河の水が上がってきて君は一塊の泥にな

ってしまうよ。”

 泥人形が言った。“私は土で出来ているので、壊れれば川辺の土塊だが

君は桃の木を彫って出来ているので、大雨になって河の水が溢れれば君

は自分でさえ判らない処へ押し流されてしまうだろう。”

 “桃偶”はもともと漂泊不定の人を言い、その後“桃偶”は傀儡(操り人形)

を喩えるようになった。