「典故300則」その149 ― 2013年01月27日 09:17
今日の主人公は小さな巨人“晏婴”、身長140cmにも満たない小男であった
が、春秋時代、斉の霊公・荘公・景公の三代に仕え、斉の国の隆盛期を築き上
げた宰相の中の宰相。
典故300則その149:缧绁 lei xie
“缧绁”は人を縛る荒縄のことである。史記・管晏列伝の中にある“越石父贤,
在缧绁中”の話。
それは春秋時代、斉の大夫晏婴の一つの故事にある。ある時晏婴が馬車に
乗って出かけ、縄に縛られた一人の囚人を何人かで護送しているところに出会
した。その囚人は斉の賢人越石父であり、少しも躊躇うことなく馬車を引く一匹
の馬を解いて越石父を請け出し、越石父と一緒に馬車に乗って帰宅した。
晏婴は途中実際に彼を見て越石父が確かに賢人であると知った。そして晏婴
は越石父を賓客として敬った。
後に“缧绁”、“身陷缧绁”は、囚われ拘束される喩えとなった。
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