「典故300則」その1342013年01月12日 20:14


  “九”一文字で“いちじく”、“九十九”は一般的に“つくも”と読むが、これは本来

の“つつも”がなまったもので、“つつ”は古語で“足りない”の意味で、“も”は“百”

を意味する。“百に足りないから九十九”というわけである。これに類似したもので

九十九歳を“白寿”と呼ぶ。また、“九十九”に“折”を付けると、“九十九折:つづら

おり”となる。

 典故300則その134:九曲 jiu qu

 “九”とは数の多いことを言う。黄河の河筋は曲がりくねっており古来“九曲黄河”

と呼ばれ、後世の人は“九曲”を黄河の代名詞とした。

 《河图》に言う。“黄河は昆仑山に始まり、東北へ千里を流れ、西へ折れ、于蒲山

に至る。・・・河は曲がりくねり、長さは千里に及んで、渤海に注ぐ。”

 唐代の詩僧齐己の《潇湘二十韵》の中に“对兹伤九曲,含浊出昆仑”の詩にこの

故事が用いられている。