「典故300則」その1472013年01月25日 07:58


 今日の話は中国の神話から。絶世の美女を娶るために、美女の母親の薬を

玉の臼と杵で100日間搗き続けた男の話である。休むことなく薬を搗いている

姿に感動した月のウサギが天上から降りてきて、彼のつとめを手伝ったという。

 典故300則その147:蓝桥 lan qiao

 唐代の秀才裴航は科挙の試験に落ちたので、心中煩悶としており、乗船した

川船の上で気晴らしをしていた。その船に樊夫人が同乗しており、とても美しか

ったので裴航は一首の詩を書いて樊夫人に送った。 樊夫人も一首の詩を返し

“美酒を一口飲めば色々なことが浮かんでくる、玄霜 搗き盡(尽)きて雲英を見

れば、蓝桥には仙人が住んでいるのに難路の上の玉を求めることはないでしょ

う。”と応えた。

 その後、裴航が都に行き蓝桥の宿場を通りかかった時、咽の渇きに耐え難く、

路傍の小さな家へ水を求めた。一人の機織りの老婆が云英に水を持ってくるよ

うに言った。

 暫くして、一人の美しい女性が水を捧げ持って来た。裴航は女性の美しさに

魅入られ、老婆に云英を嫁にくれるよう願い出た。老婆は裴航に薬を搗く玉の

杵と臼を探しに行くよう求め、裴航は紆余曲折の末、ついに玉の杵と臼を買い

求めた。そして、裴航と云英は夫婦となった。彼ら一家は神仙洞に行き、云英

の姐の云翘に会った。なんと、彼女は裴航と同じ船に乗った樊夫人であった。

 後に“蓝桥”は男女の出会いの場所の喩えとなった。

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