「典故300則」その2572013年05月31日 07:57


 日中辞典で“机上の空論”と引くと“紙上談兵”と出てくる。 日本では口先

ばかりで実践を伴わないことを“畳の上の水練”と言う。では、中国では・・・。

 典故300則その257:学究 xue jiu

 唐代の科挙の試験科目のひとつに明经科があった。 明经科は更に五経、

三経、二経、学究一経に分かれていた。 “学究一経”科は経典(五経)の一

つを専攻することである。

 宋代の朱熹が言った。“問:学究一科は歴史。曰:これは現在の唐の明経。

进士科は即ち文章を試し、学究科は只知識を試す。文才のある者は皆进士

科を学び、記憶力のある者は学究科を選ぶ。”

 学究科を受験する者を“学究”と呼び、以来広く書を読む者を指し、時には

世間知らずの知識人を喩える。