「典故300則」その2552013年05月29日 08:56


 “刺股”、日本語では“さすまた”と読む。 相手の動きを封じ込める捕具でU

字形の金具に2~3メートルの柄がついており、金具の部分で相手の首や腕

などを壁などに押しつけて捕らえる。 時代劇の捕り物シーンに木製の“刺股”

がしばしば登場するが、今ではステンレス製のものが使われている。

 元祖中国では“刺股:つーぐー”と読み、錐で太ももを刺して眠気に打ち勝ち

勉学に励むことを言う。そして今日の言葉は“刺股”の同義語である“悬梁”。

 典故300則その255:悬梁 xuan liang

 漢朝の孙敬は、学問を好み毎日朝から晩まで書を読んでいた。彼は夜学ん

でいる時の居眠りを恐れて縄を使って頭髪を梁に繋いだ。居眠りをすると頭が

下がり、縄が頭髪を引っ張ると目が覚めた。

 その後、孙敬は当時の大学者になった。 後の人は“悬梁”を骨身を惜しまず

身を入れて学ぶことの喩えとした。