「典故300則」その1892013年03月12日 09:06


 今日のテーマは“龍”、中国発祥の想像上の生物だが、世界中に広まり、その

名前や姿は色々な処に用いられている。麻雀の世界では“白・發・中”の三元牌

をドラゴンと呼び、将棋の世界では“飛車:ひしゃ”が敵陣深く成り込むと“竜王”

と呼び、“角:かく”が成ると“竜馬”と呼ぶそうである。 因みに古来中国では、そ

の形状から“黄河”のことを“龍”と喩えていたそうである。

 典故300則その189:人中龙 ren zhong long

 晋時代の宋纤は隠遁者で、彼は官職に就くことを好まなかった。 彼の行いは

徳高く、当時名声は天下に轟いていた。ある時太守の马岌が彼を訪ねたが、彼

は不在であった。马岌は残念な思いで語った。 “宋纤の高名は以前から聞いて

いたが彼の姿を見ることは出来ず、徳のある人を敬慕しても、その姿は見えない。

私はこれからも、あなたが人間の中の龍であることを知るばかりだ。” 昔の人は

いつも言っていた。“龍は頭は見せるが、尻尾は見せない。”

 以来、人々は“人中龙”を傑出した人物を喩えるようになった。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://moreagree.asablo.jp/blog/2013/03/12/6744479/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。