「典故300則」その1922013年03月17日 07:42


 今日の主人公は孔子の一番弟子“子貢”、ある日斉の景公に孔子の偉さを

尋ねられ“天が高いことは誰も知っていますが、その高さは誰にも計ることは

できません。”と答えたという。

 典故300則その192:入門 ru men

 春秋時代、ある人が孔子と彼の弟子の子贡について話題にして“私が看る

ところ子贡は孔子に比べても遜色ない(同じように才徳兼備である)。”

 子贡はこの話を聞いて笑いながら言った。“夫子之墙数仞,不得其门而入,

不见宗庙之美,百宫之富。得其门者或寡矣。”その意味は、“私の家の塀は

せいぜい肩の高さ程度で、他人が覗けば中の様子が見える。 しかし師の塀

はとても高く(数丈もあり)、もしも門を見つけなければ中には入れず、中の美

しい宋廟やさまざまな屋敷を看ることができず、その門を見つけて中に入れる

人は極めて少ない。私などがどうして師と比べられますか?”

 以来“入門”は学問や技術などのこつを見つけることを喩えるようになった。