「典故300則」その195 ― 2013年03月21日 21:19
贅沢三昧(ぜいたくざんまい)という言葉がある。“三昧”という言葉にはどんな
物語があるのだろうか。
典故300則その195:三昧 san mei
“三昧”は梵語(サンスクリット語)で、中国語に訳すと“正受”や“正常”となり、
健康の享受のことである。“三昧”は他にも一端の意味があり心穏やかにして
雑念を払うという、仏教の重要な修行方法の一つである。 その後、“三昧”は
物事の秘訣や奥義を指す言葉として用いられるようになった。
東漢の张芝と唐朝の张旭の二人の草書(行書をさらに崩した書体)は、絶妙
の域に達し(出神入化)ており、後の人はこれを“草圣”と呼んだ。
長沙の僧怀素の草書の写しはとても良く、唐代の李肇が言った。 “長沙の僧
怀素は草書を好み、草書の三昧を得たと自認した。” この中の“三昧”とは秘
訣、奥義の意味である。
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