コンピュータの思い出(その4)2005年07月04日 08:30

 それでも根気よく説得を続けた。その結果、全社的な
機械化推進の趨勢を感じたのか、何とか私の計画を承認
してくれた。承認印を押すとき上司は言った。”内容は
承認するが、私がここ(本店)にいる間は実施はしないで
欲しい”                 う~ん困った・・・。

 状況はすぐに変わった。異動により上司が替わったの
だ。今度の上司は機械化に大変理解があり、私の計画書
を見るなり”面白い、すぐに実施しよう”と言ってくれた。
その場で、全店からメンバーを選抜して長期(一年)の
プロジェクトチームを設置することが決まった。

 全店に散らばる約1,500名の部門の人間の中から
進取の気性溢れるメンバーを募った。年齢や経験には
こだわらなかった。チーム創りを進めながら、使用する
機器や基本のアプリケーションソフトを絞り込んでいだ。

 私が目指した機械化は、全ての第一線現場にパソコン
を設置し、日々発生する設備情報と設備をとりまく周辺
情報を、その場で更新登録して日々の業務に使用する。
併せて定期的に上位機関にデータを提供し、本店支店は
そのデータを使って、情報検索や設備台帳の作成に利用
するというものだった。

 この処理を情報システム部の力を借りずに、我々だけ
でやらなければならない。大型コンピュータで使用する
言語とパソコンで使用する言語とは、まったく異なる。
大型COMでは、事務処理では”COBOL”が、技術
計算では”FORTRAN”が使用されていた。

 情報システム部門からは、この範疇での協力はできる
が、パーソナルコンピュータで使用する”BASIC”言語
では、協力できないと言われていた。ちなみにCOBOL
やFORTRANは、創られたプログラムをマシン語に翻訳
してから処理を始めるコンパイル言語であり、パソコンの
BASICはインタープリターと言い、同時通訳処理を行う。

 この”BASIC”を使って、今から歴史と伝統を誇る大型
コンピュータに挑戦するのだ!

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