国際麻雀の魅力その12005年06月06日 20:32

 ひょんな事から、国際ルールの麻雀にはまっている。
昨年8月のとある週末に外房をドライブした時、上総
一の宮の先の岬町というところにある”麻雀博物館”に
寄ってみた。

 博物館には、螺鈿細工や七宝焼き、翡翠でできた
まるで宝石のような麻雀牌や、卓が絢爛豪華に飾られ
ていた。どれも国宝級の逸品だそうである。

 一階正面の壁には”国士無双:麻雀文化人10傑画”
という大きな額が据えられ、入館者達を歓迎している。

 額には”父帰る”や”真珠夫人”の菊池寛氏、”南国
太平記”や”巌流島”の直木三十五氏、”麻雀放浪記”
や”離婚”の阿佐田哲也氏など、錚々たる”雀士”たち
が時代を超えて一同に介している。

 ここでちょっと横道に逸れるが、当時文壇で”宮本武
蔵”について論争が巻き起こっていたそうである。武蔵
は”達人であったか否か”というテーマである。

 達人説の筆頭が菊池寛氏、非達人説の筆頭が直木
三十五氏であった。佐々木小次郎の肩を持つ直木氏
が、その論拠を氏の作品”巌流島”に残している。

 二人の共通の友人であった吉川英治氏は、両者から
加勢を求められていたが、その答えとして書き下ろされ
朝日新聞に掲載したのが”宮本武蔵”であったという。
吉川文学の最高傑作が、二人の喧嘩から誕生したと
いうことになる。なかなか面白い話である。

 館を訪れた時、対応して頂いた事務局長の田村さん
と意気投合し、国際ルールの麻雀を薦められた。館の
ホールに置いてある卓で、手ほどきを受けているうちに
次第にその面白さに吸い込まれて行った・・・。