「典故300則」その2802013年06月28日 08:03


 今日のテーマは“お見舞いの言葉”、病状が軽い場合や快方に向かっている

場合には色々と掛ける言葉があるが、重篤な場合には掛ける言葉が難しい。

 あの三国志の姦雄と言われた曹操は腹心の軍師郭嘉が病に伏し死に面して

いる時、彼の病床を見舞い、迫り来る死などまるで意に介さず いつも通り軍師

の意見を求めたという。

 典故300則その280:造化 zao hua

 唐朝時代、詩人の杜审言が重篤となり宋之问や武平一達が彼を見舞いに行

き、“具合はどうか”と尋ねた。杜审言が言った。“甚为造化小儿相苦,尚何言!

:こんなに苦しんでいるのに、この上何と言えばいいのだ!”

 ここでの“造化小儿”は人の命を司る神様のニックネームで、“造化”とは運命

のことである。

 その後、“造化”は自然界の創造者、創造、天地自然が万物を生じ育てること

を喩える。