「典故300則」その41 ― 2012年10月02日 08:44
今日の主役は唐代の詩人张打油、諧謔詩の家元である。ユーモア溢れる七言
詩で中国流の川柳と言えば分かり易い。あの毛沢東も喬冠華の詩に自ら二律を
書き加え、ユーモアのあるところを見せている。
八重櫻下廖公子・・・・・・・・・・・・・八重桜の下(日本)での廖の若殿よ
五月花中韓大哥;(喬冠華)・・・・五月花(メイフラワーホテル:米国)での兄貴よ
莫道敝人功業小・・・・・・・・・・・・・私の功績は小さい物だと言いなさるな
北京賣報賺錢多;(毛澤東)・・・・北京で新聞を売って大儲けしたんだぞ
これは文革前期に喬冠華のしていたこと(喬冠華は批判され、王府井で造反派
の新聞を売らされていた)を毛沢東が揶揄したもの。
典故300則その41:打油诗da you shi
唐の時代、张打油という詩人があり、彼は一つの詩を作り題名を“雪”と言った。
全編四句からなる詩はこのようだ。“江山は漠然としている、井上は邪悪な洞穴、
黄狗は辺り空しく、白狗は辺り浮腫んでいる。” 詩の中の喩えは滑稽かつ適切、
言葉は大衆向きで面白く、読んだ人を吹き出さざるを得なくさせた。
以来、人々は“打油诗”を、庶民的でユーモアのある詩とした。
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