手品のタネ2006年05月06日 22:27

 先日某TV局で”マジック喫茶”とかの紹介をし、取材
にあたったアナウンサーが朝ナマの番組で、マジシャン
に教わったというネタを披露し、他の出演者から喝采を
浴びていた。

 マジックの内容は、相手に二つのサイコロを振らせて
出た目の数を足し、どちらか一方のサイコロをもう一度
振らせ、出た目と裏側の目の数を足した数字を当てる
というものであった。

 用意された紅白のサイコロを振ると偶然”6”のゾロ目
が出た。指名された共演者は、赤のサイコロを選びもう
一度振ると、今度も”6”の目が出た。マジシャン気取り
のアナウンサーは、徐に”合計の数は19”と、見事に言
い当てた。一同驚き、そして拍手喝采であった。

 まず、二度目のサイコロを振ったことは、まったく意味は
ない。なぜなら、サイコロはどんな目が出ても表裏両面を
足せば必ず”7”になる。つまり、マジシャンは最初のサイ
の目の合計が”12”と答えたことと同じである。

 そして、サイコロの目がすべて”6”であったことは偶然
ではなく、必ず”6”の目が出るマジック用の”いかさま”の
サイコロであったということになる。このマジックは何度も
繰り返すことはできない。何度やっても同じ目しか出ない
からだ。

 ”1”の目しか出ないサイコロや”3”の目しか出ないサイ
コロ、手元に置いておくのも面白いかも知れない。