「典故300則」その299 ― 2013年07月18日 06:55
今日の主役は宋の悪臣“蔡京:さいけい”、小説「水滸伝」にも四姦臣の一人
として高俅と共に名が挙げられており、続編の「水滸後伝」では梁山泊の好漢
達に捕えられ毒殺されたと描かれており、蔡京が多くの人々から憎まれていた
ことが窺える。
典故300則その299:走后门 zou hou men
宋の徽宗皇帝の宰相蔡京は心がけの良くない男で、極力前皇帝宋哲宗(年
号は元祐)の旧臣を排斥し、彼らの子女を官職につけないことを定め、文書も
流すことを許さなかった。人々は蔡京に対し不満を持ち朝廷を舞台とした寸劇
を創作し、蔡京等を風刺した。
劇中、一人の和尚が外遊を申請すると、担当官は元祐時代の証明書を一瞥
して、すぐに和尚に還俗を命じた。 元祐時代に出家した道士は みな出家証明
を失い、追認を求めると担当官はすぐに道士に法衣を脱ぐように命じた。 この
時、一人の役人がそっと担当官に、国庫には元祐時代に集めた一千貫の銭が
あることを告げた。担当官は小声で言った。“それならすぐに裏門から運んで来
よう。”
今では人々は“走后门”を不正な手段で、目的を遂げることを言う。
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