「典故300則」その3002013年07月19日 20:56


 最後のテーマは“座右の銘”、横文字にすれば“モットー”や“ポリシー”など

と言った処か。明確に意識している人もいれば、まったく考えていない人もい

る。私の場合は“有言実行”である。現役を退き地域活動で、いくつかの市民

塾を主催しているが、ボランティア活動であるからこそ、後工程に迷惑をかけ

ない責任有る行動が大切であると考えている。

 どうせボランティアなんだから楽しくやれば良いという人もいるが、周りに迷

惑をかけないという前提が必要条件となることを肝に銘じるべきであろう。

 典故300則その300:座右銘 zuo you ming

 “銘”とは銘文(器物等に刻んだ)のことで、一種の文体である。“座右銘”と

は座して右側に置いた銘文である。 崔瑗は東漢時代の文学家であり書道家

でもあって、彼は幼少の頃から志が高かった。

 崔瑗は自らを戒めるため一編の銘文を書いて座位の右に置いた。 銘文の

主旨は、「いつも他人の欠点を取りざたしてはいけない、いつも自分の長所を

取り上げてはいけない。 他人の為に役立つ事を行い、鼻に掛けず、他人から

受けた恩は決して忘れない。虚名を求めず、只足るを知る事が吉兆である。」

 その後、人々は“座右銘”を行動規準と喩えるようになった。