蒼天航路完結2006年09月03日 21:53

< ネオ三国志”蒼天航路”の第一巻と最終巻 >

 私が初めて”三国志”に触れたのは、高校三年の時で
あった。三年前、61歳という若さで逝ってしまった恩師
の勧めにより読んだのが吉川英治の”三国志”であった。
吉川英治の”三国志”は、今でも私の書架に並んでおり
時折本の背に目をやれば、壮大な物語を熱く語ってくれ
た恩師の顔が浮かんでくる。

 その後、柴田連三郎の書いた三国志”英雄生きるべき
か死すべきか”や陳舜臣の”秘本三国志”などを読み比
べてきたが10年ほど前に面白い漫画に出会った。在日
韓国人二世で映画監督の李學仁(イ・ハギン)氏が原作
の”蒼天航路”である。

 この本は”漫画とはいえ侮るなかれ”で、正史に基づい
た原作は演義のような単純な善悪の対比ではなく、登場
する人物を敵味方の内外両面から捉え、その魅力を存分
に表現している。随所に盛り込まれた含蓄あるセリフや
洒落たセリフ、そして王欣太(国籍日本以外は一切不明)
氏の迫力漲る画力が物語を一層盛り上げている。

 以来、発行される度に購入して読み続けて来たのだが
あまりのインターバルの長さに34巻以降暫く忘れていた。
どうやら途中で原作者の李學仁氏が病死して仕舞った
ため途中から王欣太氏が一人で書き継いできたようだ。

 今日、本の予約のため”すみや”を訪れ、その後の本
の消息を聞いた処、既に今年の春36巻で完結していた。
もちろんすぐに買い込んで、全36巻が全て揃った。又
第一巻の”貪”の話から読み返している。

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