「典故300則」その82 ― 2012年11月14日 07:46
今日の主人公は文才溢れる王勃、若くしてその才を認められ僅か14歳で
宮廷に仕え、沛王の侍読となってその寵を受けた。
典故300則その82:腹稿 fu gao
昔の人は、考えることは大脳の働きである事をまだ知らず、彼らは思考する
ことは心の働きであると考え、心は腹の中にあり、従って事にあたって先ず構
想を練り、その草稿を“腹稿”と言った。
王勃は唐朝の詩人で“初唐の四傑”の一人であった。彼は子供の頃から才気
抜群であった。当時の人々はいつも彼に碑文を書いてもらっていた。彼には一
つの習慣があり、文章を書く度毎にいつも先ず沢山の墨を摺り、それから頭を
隠して熟睡した。目覚めた後、突然起き上がり一気に文章を書き上げ、しかも
いつも少しも手直しする必要が無かった。人々は皆、王勃は先ず腹の中で草稿
し、それから文章を書くのだと言った。
以来、詩文を書く前に構想を練ることを“打腹稿”と言った。
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