「典故300則」その96 ― 2012年11月30日 09:26
今日の主役は蓬萌(ほうめい)、漢の重鎮であったが王莽(おうもう)のクー
デターにより、国を追われ遼東(現在の大連)に逃れた。王莽は漢を倒し新を
建国したが、失政が続き15年で滅んだ。
典故300則その96:挂冠 gua guan
西漢末期、天下は大いに乱れた。王莽は権力を奪い蓬萌の子である子宇
を殺してしまった。蓬萌は友人達に言った。“今、三綱(君臣・父子・夫婦の道)
は既に存在しなくなり、逃げなければすぐに大きな災いが降りかかる。” 言い
終わると、帽子を脱いで東都の城門に掛け、家族全員を連れて海を渡り遼東
に逃れた。
“冠”とは帽子、“挂冠”は官職を辞することを言う。
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