「典故300則」その13 ― 2012年09月04日 07:16

今日のテーマは“臥薪嘗胆”、日本でもお馴染みの諺である。史記によれば
越のために死んだ父である呉王闔閭の仇を討つために、息子の夫差がその
恨みを忘れぬために薪の上に寝たことを“臥薪”、そして夫差に敗れ辱めを受け
た越王勾践が復讐を誓って毎日熊の肝を嘗めたことを“嘗胆”としている。
典故300則その13:抱冰
“臥薪嘗胆”という諺がある。これは春秋時代の越王勾践の自戒の念であり
国のため報仇雪恨(恨みを雪ぎ仇に報いる)の誓いを立てたという故事である。
“抱冰”の意味もこの一件にある。
その年、越王勾践は呉王夫差に敗れ、捕虜となり甚だしい辱めを受けた。
彼は一心に雪辱を誓った。その後、勾践は越に戻されたが、彼は自らの誓い
が衰えるのを恐れ自らを厳しく律した。彼は快適な生活を捨て、薪の上に眠り、
毎日食前に苦い熊の肝を一口嘗め;冬には懐に氷を抱き冷水をかけ脚にあか
ぎれをつくり、夏には手に火を持ち窮乏し蓼草を使って眼を燻した。二十数年
の艱難辛苦を経て、勾践はついに呉の国を打ち破った。
以来、“抱冰”は苦労を厭わず自らを励ます意となった。
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