「典故300則」その38 ― 2012年09月29日 06:24

今日の主人公は中国戦国七雄時代の凄腕ネゴシエーター苏秦、秦を除く六国
の間に同盟を成立させ、六国の宰相を兼任した。韓の宣恵王を説いた際に彼が
用いた「鶏口となれども牛尾となるなかれ」という言葉は、我々日本人にとっても
馴染み深い。
典故300則その38:刺股 cu gu
戦国時代、苏秦という者が秦国に仕官したいと思っていたが、秦王は彼を用い
なかった。家の人達も彼をばかにして、いつもあざ笑い彼を虐げていた。苏秦は
その後発奮し、勉学に勤しんだ。
眠くなると錐を使って自分の股を刺し、血が出て脚にまで流れた。痛みは彼を
すぐに奮い立たせ、彼は再び勉学を続けた。その後、苏秦はとうとう有能な人物
となった。
“股”は太股、後の人は“刺股”を苦学や自己啓発を喩える言葉となった。
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