「典故300則」その5 ― 2012年08月27日 08:13
南北朝時代の宋、内政では「元嘉の治」と称揚される善政の時代を
築いた名君文帝も、対外政策では沈慶之ら自国の国力を冷静に見つめ
時期尚早と諫める忠臣達の意見を退け、北伐を強行し苦杯を喫した。
典故300則その5:白面书生
南朝宋の時代、宋の文帝劉義隆が北伐の兵を準備していた。歩兵の
校尉沈慶之は、まだ北伐の時ではないと考え文帝の軽挙妄動を宥めた
が、文帝は聞き入れないばかりか、若い文官たちに意見を求めた。
沈慶之は憤慨して言った。“戦にあたって、青二才があれこれと(指手
画脚)口出しして、どんな役に立つと言うのだ。”その結果、文帝は北伐に
失敗してしまった。
以来“白面書生”は、書物の知識だけの者や若い書生を喩える言葉と
なった。
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