「典故300則」その285 ― 2013年07月03日 07:25
中国古代の名医といえば後漢末期(西暦200年頃)の“華陀”であり、彼はあ
の時代 既に麻沸散(まふつさん)という麻酔薬を用いて頭部の外科手術をして
いたという。 今日の主人公“扁鹊”は“華陀”を遡ること約千年、春秋時代に活
躍した名医である。
典故300則その285:症结 zheng jie
言い伝えによると、戦国時代扁鹊が若い頃、かつて民間医の长桑君と親しく
交友していた。长桑君が年老いてからその医術を扁鹊に伝えた。その後扁鹊
は骨身を惜しまず医学書を読んで研究した。
聞くところによれば、彼は病人を一目見れば、たちどころに五臓六腑の患部を
見極めることができた。その通り彼は病人の腹の中の凝りを見つけ薬を施すと
次第に病を癒した。彼が治療した病人は数知れず(不计其数)神医と呼ばれた。
“症结”の本来の意味は病人の腹の中に出来た腫瘍のことだが、その後仕事
の判断がつかない処や問題解決のキーポイントを喩える言葉となった。
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