「典故300則」その1792013年02月28日 09:03


 今日のキーワードは“敲门砖”、直訳すれば“門を敲く煉瓦”のことだが、どう

やらその煉瓦は金(ゲンナマ)で出来ていたようである。

 典故300則その179:敲门砖 qiao men zhuan

 聞く処によれば、昔《锦囊集》という書物があり、読者は皆この本が代々伝え

られる宝であると考えていた。この本はあまり見かけないので、読者は大金を

はたいて買い入れ、科挙の前にその中の何編かを書き写し方々から寄せ集め

て(东拼西凑)試験に合格することができた。

 受かる以前のことを人々は“撞太岁:木星を打つ”と呼び、受かってしまうこと

を“敲门砖”と呼んだ。敲门砖とは人が門を敲く時、無造作に拾ったレンガのか

けらのことで、門が開いた後は捨ててしまう。

 以来、“敲门砖”は名利を手に入れるための道具を喩える。