連勝ストップ2010年11月15日 22:44

 白鵬の連勝記録が63で止まった。日本人のホープと言われながらも

期待を裏切り続けて来た稀勢の里だったが、今日ついに相撲史に残る

大仕事をやってのけた。白鳳には平成8年秋場所以来負け続けてい

たが、まる2年ぶりの勝ち星が双葉山の大記録更新に向かって猛進中

だった白鳳の行く手を止めた。

 双葉山の69連勝は昭和11年1月場所の7日目から昭和14年1月場所

の3日目の間、足かけ4年を費やして達成された大記録である。彼は

連勝が止められたその日の夜、師と仰ぐ安岡正篤に「イマダモッケイ

タリエズ(未だ木鶏たりえず)」と打電したという。この話は彼の謙虚さ

と求道精神を表す逸話として今も語り継がれているが、驚くことに、彼

はその後すぐに29連勝、36連勝と連勝記録を創り、自らの相撲道を貫

いている。

 その後の連勝記録を見ると、白鵬が63連勝を記録するまでは千代の

富士の53連勝がナンバー2であったが、3位の45連勝という記録を持

つ大鵬は、とてつもない記録を残している。大鵬の連勝記録を見ると

25連勝、30連勝、34連勝、20連勝、26連勝、34連勝、25連勝、45連勝

20連勝(年代順)と実に9度も20連勝以上を残している。

 さらに江戸時代には凄い力士がいた。取組中土俵の上で相手を殺し

てしまった(死んでしまった)ことで横綱にはなれなかったが、無双の強

さを誇った雷電である。彼は、44連勝、43連勝が2度、38連勝、36連勝

と無類の強さを発揮している。取り組み数の少なかった当時のことを

考えると驚異的な記録である。

 双葉山の69連勝を止めた安藝ノ海は、その後精進し見事横綱に昇

進しているが、平成の安藝ノ海(稀勢の里)は、果たして如何に・・・。