烟台紀行その1.恭喜!恭喜!(ごんしー!ごんしー!)2010年10月18日 06:39

   新郎新婦を祝う獅子舞と紙吹雪
 
 9月19日(日)昨年度の中国語講師滕静(とうせい)さんの結婚式が

地元烟台にて盛大に行われました。参列者数約500名、式場となった

太平洋大酒店の正面玄関には、お二人の名前を記した大きなアーチ

が架けられ、夥しい数の爆竹が鳴りひびき、紙吹雪が舞い散り、獅子

舞(ライオンダンス)が繰り出すという実に賑やかなオープニングでし

た。この目出度い席に、コムハウスの中国語教室から有志8人が駆け

付け、主賓席に陣取って若い二人の門出を祝いました。祝二位新人

恩愛到白頭!(いつまでもお幸せに!)

 今、日本中で大騒ぎしている尖閣諸島問題について一言。日本では

中国が国中で反日的なムードが盛り上がっているかの様な報道です

が、我々が主賓席に着いた時も、私がスピーチに立った時も、また翌

日からの観光旅行中も、反日的な行動は一切見受けられませんでし

た。むしろ、とても親切な対応を受け、感動したこともありました。

 約14億人(13.5億人)の中国は、6%にも満たない僅か8千万人

の中国共産党員によって支配されています。搾取され続けている多く

の国民が不満を持たない訳がありません。この国民の不満の矛先を

逸らすため、中国政府は日本バッシングを煽っており、その思惑通り

に踊らされているのが策なき日本政府であり、分別無き日本のマスコ

ミという構図ではないでしょうか。こういう時こそ、裃を着た国家対国家

ではなく、人間対人間の民間交流が極めて重要であることを強く感じ

ました。(以下次回)

烟台紀行その2.感謝!感謝!(がんしぃぇ!々!)2010年10月19日 10:21

 親切なおばちゃん(老板娘)

 結婚式の後、一緒に行っていたメンバーの一人が熱を出し、困って
いた時助けてくれたのが露天商のおばちゃんでした。”頭を冷やす為
氷が欲しい”と持ちかけると、アイスクリームを冷やしているアイスボ
ックスの氷を快く分けてくれました。いくらかと値段を聞くと、ビニール
袋いっぱいに詰めながら笑顔で言うのです。”不要、不要(ブーヤオ:
いらない)”と。私はお礼もそこそこに、頂いた氷をすぐに病人のもとに
届けました。お陰で翌朝にはすっかり良くなって、元気いっぱい食欲
モリモリ、本当に助かりました。

 旅先で難渋した時、初対面の露天商のおばちゃんから受けたこの
親切、この時私は感謝の念でいっぱいになり、思わず目頭が熱くな
っていました。今回の中国旅行の忘れられない想い出となりました。
翌日、私がおばちゃんの店で沢山の月餅(ユエビン)を買い込んだ
のは言うまでもありません。

 我々8名は烟台で2泊した後、青島の市内観光を愉しむため車で
移動しました。烟台~青島間の約200kmは、まるでカーチェイスの
ようなドライブでした。中国人の運転マナーには、我々日本人には
とうてい着いて行けません。まず、中国の道路は車線が多く(片側3
車線以上が多い)、少しでも車間を空けると左右から車が割り込んで
来ます。信号もほとんどありませんし、あっても人も車もほとんど信号
を守りません。交通事故も頻繁に発生するようで、途中我々は何件
もの事故を目撃しました。

 烟台から約3時間半、そこには緑溢れる美しい青島の街並みが
広がっていました。(以下次号)

烟台紀行その3.太好了!(たい・はお・ら!)2010年10月20日 13:43

 青島清真寺(モスク)礼拝堂の美しい天井

 烟台から3時間半、我々を待っていたのは緑豊かな美しい街青島、
そして豪華な5つ星ホテル「麗晶大酒店」。ひとまずチェックインし、暫
くホテルでくつろいだ後、市内観光に出かけ八大関景区にある花石楼
などを見学しました。(八大関景区は、かつて欧米人や役人、資本家
などの別荘地だった地域で、立派な洋館が立ち並んでいる。日本人
が建てた元師楼、スペイン式の朱徳別荘、デンマーク式の公主楼等
があり、なかでも美しい石組みの花石楼は特に有名。)楼屋に立ち南
面を眺めれば、そこには遙か黄海が広がり、眼下には美しい海水浴
場が見渡せます。かつてはリッチな別荘の住人らのプライベート・ビー
チであったことを窺わせます。

 観光の後は、もちろん円卓を囲み青島ビールで乾杯!みなさん良く
飲み良く食べ、昨日の結婚式の話や買い物の値引交渉の話に花を
咲かせていました。こうして最後の夜を参加者全員が揃って笑顔で
過ごせることは、添乗員(?)の私にとって何より幸いの事でした。

 最終日は好天に恵まれ、空港に行く前に最後の観光地「青島清真
寺」を訪れました。清真寺とはモスクのことで、中国各地に「○○清真
寺」と名付けられたイスラム経堂があります。普段、経堂内は関係者
以外立ち入り禁止とのことでしたが、優しい管理人さんと可愛いガイド
さんのおかげで、中に入ることができました。優しい管理人さんは77
才のイスラム教徒の白(はく)爺さん、可愛いガイドさんは現在日本語
勉強中の海洋大学3年生の南南(なんなん)ちゃん。彼女の笑顔に白
爺さんも思わずOKを出してしまったようです。何はともあれ彼女の交
渉により、目出度く入館許可が降りました。

 経堂は2階建てになっていて、1階の庭の側面には一面に寄付金を
寄せた方の名札が並び(日本の神社と同じですね)、館内には事務室
やシャワー室などがあります。2階には概ね百畳敷きほどの広々とし
た礼拝堂があり、天井には美しい装飾が施され、信者達の荘厳な祈り
の場となっています。

 初めて見た中国の賑やかな結婚式、新郎新婦との久しぶりの再会、
ご両親や参列された朋友達、親切な露天商のおばちゃん、笑顔が素
敵な白爺さん、可愛いガイドの南南ちゃん。豪華な料理よりも、美しい
景色よりも、何よりこの素晴らしい出会いが今回の旅行の最大の収穫
でした。(終生難忘的回憶)

 こうしてコムハウス中国語教室有志8名の烟台・青島旅行は、みな
さん大満足のうちに無事終える事ができました。みなさん、ほんとうに
お疲れさまでした。再見!